《MUMEI》
ずっと林檎君の事、大好きですから。
三月。

春休みが終わりに近付いたこの日──。

私は林檎君に、ある場所に呼び出されました。

「えっと──」

いませんね‥。

林檎君、ここで待ち合わせ‥って言ってたのに──‥。

「オイ」

「ふぉッ!?」

「バカ、オレだ」

「バ‥バカって言わないで下さいよ‥」

「うるせー。つーか気付けよ」

「ぇ?」

「ずっとそこにいたってのに」

「ぇ──」

そうだったんですか‥。

「で、あの‥何で公園なんですか?」

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