《MUMEI》 「‥治まったか‥?」 「‥‥‥‥‥‥‥」 那加は無言で、 頷いた。 俺が離れようとすると、 グイッ、 と腕を掴まれた。 「那‥加‥?」 「離れないで」 小さくても、 ハッキリ聞こえる声だった。 「分かった」 俺はまた、 後ろから那加を抱き締めてやる。 鼓動が、 響いてくる。 ──静かな病室に、 2人きり。 何か、 ドキドキさせられるのは‥ 俺だけ‥? 「日向」 「ん」 「‥何でもない」 那加は、 それ以上は何も言わなかった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |