《MUMEI》

「ゎ、私に──似てますか?」

「だってオマエ、三月咲きの桜なんだろ」

「ぁ、ハイ──」

林檎君、だからわざわざこれを見せてくれたんですね──。

「ありがとございます♪」

「‥だ‥誰が礼言えっつったよ」

「お礼言う位いいじゃないですか♪」

「‥照れんだろーが」

「ふふっ、可愛いですね〜」

「バッ‥男に可愛いとか言ってんじゃねーっ」

「だって可愛いんですもん♪」

「可愛いばっか言うなッ」

「林檎君が可愛いからいけないんです〜♪」

「テメー人のせいにしてんじゃねぇッ」

「きゃ〜♪」

林檎君──私、ずっと林檎君の事、大好きですから。

林檎君は、私の王子様ですから。

ね、林檎君?

「何1人で浸ってんだよ」

「ぅわあッ」

林檎君は相変わらず──照れ屋さんで寂しがり。

でも、そんな林檎君が──私は誰よりも大好きです。










   〜END〜

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