《MUMEI》

「わぁ‥!」





那加が、

歓声を上げた。





「日向っ、凄い!」

「ぇ‥?」





俺は、

何が起きたのか分からないまま、

那加が示した方を見る。





「──ぁ」





──桜吹雪。





「すげぇ‥」





那加は、

これが見たかったんだ。





桜吹雪が。





「綺麗──」





うっとりしながら、

那加は呟いた。





「──ねぇ、また見せてくれる?」

「ぇ」

「さ・く・ら・ふ・ぶ・き♪」





「──ぁ、ぁぁ」





何だか、

那加が別人みたいに見えた。

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