《MUMEI》

「ふぁ‥」

ダメだ‥

集中力切れてきた‥。

「佐原ー、寝るな〜」

苦笑して言う先生の声が聞こえる。

でも、

だんだんそれも遠のいていって‥。

「───────」

眠気には、

勝てない‥。

「‥?」

何か‥

甘い匂いがする‥。

‥これって‥。

「メロンパン‥?」

「お、正解」

目の前に、

メロンパンを掲げた先生の笑顔。

「これやるからさ、もうちょっと頑張ってみないか?」

「ん‥、分かった‥」

寝ぼけ眼で、

あたしは卓袱台から頭を起こした。

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