《MUMEI》

「ぅゎぁ、可愛い‥」

「小さい頃は本当に大人しい子でねぇ、本ばかり読んでいたんだよ」

「本‥?」

じゃあ‥先生って──

その頃から本とか好きだったんだ──。

にしても、

可愛いなぁ‥。

「文子にそっくりだろう?」

「文子‥さん‥?」

「ほら、詩郎の隣りに──」

「ぁ‥」

確かに、

先生に似てる。

「この人が先生のお母さんかぁ‥」

「ぁ‥あのさぁ、そろそろ勉強再開──」

「ぁっ、この人は?」

「ぁぁ、この人はねぇ──」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「あれ、先生どうしたの? どんよりして」

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