《MUMEI》

「──那加っ、買って来‥」

「時間かかり過ぎっ」

「ッ!?」





間一髪、

避けた。





恒例の枕攻撃を。





「〜〜〜‥何で避けるのよ」

「何で、って‥防衛反応‥」

「チョコプリンは?」

「ぁ‥、今出す」





買って来た3つの内、

1つを袋から出して那加に渡した。





那加は、

すぐにフタを開けて、

スプーンでプリンを掬った。





パクッ、

と一口。





「───────」

「どうだ‥?」

「──美味しい」





那加は、

もう一回掬って、

今度は俺にスプーンを差し出してきた。

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