《MUMEI》 「だから、お前が謝る事なんてない」 「───────」 「よし、っと‥どこまで話したっけ」 「教職の話」 「ぁ‥そっか、話飛んだんだったな。そ、れ、で──」 先生は、 ちょっと記憶を辿るようにしながら、 また話し始めた。 「そうそう──片思いの話は前にしたよな」 「うん、聞いた」 夕焼け、 って詩に纏わる話。 でも先生は、 気持ちを伝えられないままだった。 たぶん、 今でも後悔してると思う。 「今はお前がいるから」 「ぇ」 「今はお前がいるから幸せだからさ」 前へ |次へ |
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