《MUMEI》 「那加──俺は別に」 「‥‥‥‥‥‥‥」 那加は、 何も言わない。 ただ、 黙っているだけ。 俺はベッドに腰掛けて、 後ろから那加に覆い被さった。 「ちょっ‥日向っ、勝手に抱き付いてこないでよ‥!」 那加は慌てて、 俺から離れようとする。 俺は、 ガッチリと那加を掴まえたまま── 暫く放さなかった。 那加は、 初めは暴れたけど── すぐに大人しくなって、 俺に抱かれていた。 「那加──こうすると落ち着くんだよな」 「だからって、いきなりしてこないでよ‥」 前へ |次へ |
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