《MUMEI》 「悪い、でも那加が機嫌悪くなったみたいだから──」 「別に‥‥‥そんな事ない」 また膨れっ面になる、 那加。 この表情が、 どれだけ俺を悩殺しているか── 那加はたぶん、 知らない。 「ねぇ、チョコプリンもう1個」 「ぁ‥ハイ」 最後の一つ。 「足りなければまた買って来るけど──」 「ううん、いい」 3つも食べれば満腹みたいで、 那加はそう答えた。 「ねぇ、後で漫画持って来て」 「分かった」 漫画‥ 漫画‥ 忘れないように、 頭の中で反復する。 もし忘れたら、 大変な事になる。 たぶん、 枕攻撃だけじゃ済まない。 前へ |次へ |
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