《MUMEI》

「ぁぁ、そんな感じがしてねぇ」

「孫──」

何か、

ほんとのお祖母ちゃんみたい。

「そうだ、少し庭の手入れをして来るね」

「お庭の手入れ‥?」

詠子さんはそう言って、

客間から廊下に出た。

卓袱台を前に残された、

あたし達‥。

‥どうする‥?

「チョコ」

「!?」

「ぇ、どうした‥?」

「ぇ、ただ‥ビックリした‥だけ」

いきなり呼ぶんだもん‥

ビックリするじゃん‥。

「やっぱりいいよなぁ、高校生──」

「はい‥?」

「青春、もう一回謳歌したいなぁ」

「───────」

先生が言うと、

ほんとに今が大事に思えてくるから不思議‥。

あたしも、

精一杯楽しまなきゃな──。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫