《MUMEI》

「──先生、何やってんですか‥」

「ぇ?」

「さっき歴史のテストの時間──そこで見てたでしょ‥?」

「ぁ──バレてたか、あはは‥」

「あははじゃないって‥」

あの後大変だったんだから‥。

「で、あれ食べたか?」

「うん、でも眠くて眠くて‥、ふぁ‥」

「ぁ‥、食べると‥確かに眠たくなるよな」

「それよりも先生が見てた事の方が重大なんだよね──‥」

「悪い悪い、つい‥な、気になって──」

「何が?」

「お前の事がさ」

「なッ‥」

恥ずかしげもなく堂々と‥。

ていうかみんな見てるし‥っ。

「ん、どうした佐原?」

「つ‥次現国だよね、さ‥先教室行ってるから」

「ぇ、おい佐原?」

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