《MUMEI》
ワシが助ける
それから…

青鬼はカラスと耕作を連れて隠れ山へと消えた。


『カラス…大丈夫か?』

『ああ…オレは心配ない…青鬼?済まぬ…耕作を守れなかった』


青鬼は首を横に振った。

『お前のせいではない…小さな身体で、それでもカラスは守ってくれたのだろう?胸を射られて…』

『青鬼…』


『耕作は?』
カラスは尋ねた。


『右目を射られて…その矢が奥にまで達している…危ない状態じゃ…』


『そんな…耕作は』


『ワシのせいだ…ワシがもっと気を付けて居れば…』


『だが、死なせぬ…ワシが必ず…助ける』

青鬼は、耕作の小さな手を取り強く握り締めた。


『でも〜どうするんだ?青鬼!』


『ワシの右目を…耕作へ移す。』


『青鬼?お前…そんな事をしたら…耕作は人間で無くなってしまうぞ!半分〜鬼になるんだぞ!良いのか?

それにお前も…妖力が半分になるのだぞ?』
カラスが心配して叫んだ。

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