《MUMEI》

「終わった‥」

‥色んな意味で‥。

ほとんど全教科を、

当てずっぽで答えてた。

「お疲れ佐原」

「ぅわッ‥せせせ先生っ!?」

何でいっつも知らない内に側に来るんですかっ‥。

「やっとこれでお楽しみが出来るな」

「ぇ」

「だろ?」

「ぁ、ぅ‥うん」

だから反則だって、

それ‥。

「じゃあ、またな」

先生は意気揚々と、

教務室に引き返して行った。

さて、

帰ろっかな──。

ちょっと不安だけど‥

テストも終わった事だし、

結果はともかく──

せっかくデート行くんだから、

楽しまなきゃ損だし。

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