《MUMEI》
日常
僕は、目が覚めた次の日に退院した。外傷じたいは、そう大変なものではなかったらしい。
家では、ビクターと姉さんがパーティーを開いてくれた。


「だって、デビィは九死に一生を得たのよ。お祝いしなくっちゃ!」


姉さんは、楽しそうにケーキを焼いた。
姉さんは、料理がうまい。両親を早くに事故で無くしてから、ずっと作ってきたからだ。


ああ、だから姉さんはこんなに喜んでるのか。
両親を殺した事故から、僕が生きのびたから。



姉さんは可愛く笑って、鼻歌を歌う。ビクターも、幸せそうにケーキを切り分ける。


やっぱり、僕の姉さんは美人だ。
そして、ビクターも綺麗だ。





二人が並ぶと、天使の世界のようだった。

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