《MUMEI》

ティーカップ、

意外と人気みたいで少し並んだけど──

乗るまでにそう時間はかからなかった。

「あれ、先生大丈夫?」

何か──

具合悪そうなんだけど‥。

「降りる?」

「いや、大丈夫‥」

「回るの、苦手──だったりする?」

「はは‥、ちょっと、な」

「ぁ──ごめん」

全然知らなかった‥。

「ほんとにごめん、やっぱり降り‥、?」

な‥

何で腕掴むんですか‥?

「大丈夫だから、降りなくて」

「でも気分悪いんだったら‥ムリに乗っても楽しくないっしょ?」

「いや──お前と乗ってると断然楽だし」

「楽‥?」

「おう、だから心配ご無用」

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