《MUMEI》
学校
3日後には、学校にも行った。
みんな、すごく心配してくれていた。特に、親友のボブは何度も僕の背中を叩いた。
少し痛かったけど、心配の証だと思うと、嬉しい。

放課後、ビクターが迎えに来た。車で現れたビクターは、かっこいい。
彼は、懐かしそうに笑う。

「久々だな、ここに来るの。」


ビクターは、この学校を5年前に卒業した。
クラブのOBだったビクターと、僕が出会ったのが、全ての始まりだ。
気があった僕が、彼を姉さんに紹介した。

二人が恋に落ちるのに、時間はかからなかった。


「・・・久々ついでに、映画でも見にいかないか?」「えっ?でも・・・姉さんは?」
「いいだろ?たまには、男同士で。」


ビクターは、ウィンクをする。それが、すごく似合っていた。

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