《MUMEI》 あれっきり、 物音はしなくて‥ ボートは洞窟の側に差し掛かった。 「おー、立派な洞窟だなぁ」 先生は、一旦漕ぐのを止めて洞窟を眺めた。 「何か中にいたりしてな」 「!?」 「ははっ、冗談冗談」 「笑えないんですけど‥」 あたし、 どっちかっていうと恐いし‥。 「先生、よく平気だよね──」 「好きなんだよなぁ、こういう感じのやつ」 「冒険小説みたいで?」 「ぁぁ、そんな感じがしてさ」 無邪気な、 笑顔。 何か、 可愛いって思った。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |