《MUMEI》
那加の過去
プリンを食べた後、

那加は眠気がきたのか寝てしまった。





佳代子さんは夕食の時間まで来ない。

俺は那加の寝顔を見ながら‥

また、

昔の思い出していた。





──小学生の頃。





那加はイジメにあっていた。





男子からのちょっかいがもっぱらで‥

鉛筆を取られたり、

足を掛けられたりしていた。





その頃から俺は、

那加の側から離れなかった。





離れられなかった。





那加が泣くのが──

傷付くのが、

嫌だった。





‥どうしようもなく。





‥でも、

庇い切れない事の方が多くて。





次第に那加は、

毎日のように保健室に通うようになっていった。

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