《MUMEI》
超攻撃型チーム
クロの作戦が始まり5分。


静かに、


しかし大きく試合は動き始めていた。

















「…赤高のペースだな。」


「ですね。
地味にですが点差が広がってます。」


「連取が続いてる。
逆に秀皇はそれを止めるので精一杯だ。」


「やるな…
クロ。」


「黒田さん…」
















「上手くいってるみたいだな。」


「今のところはね。」


「ナイッシュー!!」


秀皇大附属が得点を決める。


11対7。


「あちゃ…


そう上手くはいかないか…


ユキヒロ。


GO!!」


「はい!!」
















赤高のディフェンス時は千秋が、


オフェンス時はユキヒロがと、


選手交代をこまめに行いながらのプレーをしていた。


千秋がサイドマンツーをすることによりパスコースが狭まる。


さらに日高、関谷、沖の3人がカット主体のディフェンスに切り替えることにより、


相手にプレッシャーをかけ、


カットと狙うと同時に、


相手のミスを誘った。


相手のパスミスはルーズボールへと繋がり、


それを全員が拾う。


さすがの秀皇大附属といえども、


ほとんど体験したことのない移動型のディフェンスに戸惑い、


ミスが連発していた。


残り13分。


流れは完全に赤高のものだった。

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