《MUMEI》

「止めろ!!
誰か流れ止めろ!!」

















秀皇大附属の監督は、


これまでにないくらい荒れていた。


これまで負けていても取り乱すようなことはなかった。


しかし、


今負けている相手はこれまでBコートで戦っていたチーム。


Bコートでは1勝がやっとだったチーム。


そして何よりも、


相手チームのコーチは10代の若者。


プライドは崩れ、


冷静さを失っていた。
















「GO!!GO!!」


「イェイェ!!」


「バシュバシャバシュ!!」


「プチャヘンザ!!」


盛り上がる赤高ベンチ。


残り時間は6分。


スコアは17対10。

















「なっ…
何か凄いねあのチーム…」


「うっ…
うん…。」


ギャラリーが引くほどに盛り上がる赤高は、


もはやアウェイの空気など読んでいなかった。


そんな中で、


美紀は1人得意気な顔をしていた。
















試合が終わる頃、


体育館は凄い騒ぎだった。


クロたちを中心に、


海南クラブ。


それに他県から来たほとんどのチームが、


赤高を応援していた。

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