《MUMEI》

『ひなたぁ、つまんない』





那加は、

人との接触を極端に避けていた。





だから、

病室からはあまり出られない。





漫画を読んだり、

テレビを見たり‥

そんな事しかする事がない訳で、

那加は退屈していた。





『日向、もう帰っちゃうの‥?』





那加は、

俺が帰ろうとすると‥

そう言って引き止めた。





俺は、

なるべく那加を寂しがらせない為に、

病室に寝泊まりするようになった。





けど、

流石に同じベッド‥

という訳にはいかなくて、

布団を借りて床に敷いて寝ていた。





それには、

1つだけ問題があった。

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