《MUMEI》 ――― 萩の月7月の勝負… 兼松はそれまでの勢いをそのままに好手配に恵まれ、序盤で「桜に幕」と「芒に月」を立て続けに手に入れた。 方や〆華は黙々とカスを取り続けるだけ… 勝負の流れは〆華に対し、あまりにも無情だった。 兼松は、そんな〆華のポーカーフェイスぶりから、何とか焦りの色を見つけだそうと、じろじろとその顔を観察していたが… やがて無駄な行為と気付いたのか、〆華を一蔑すると、じろりと場札を流し読んだ。 前へ |次へ |
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