《MUMEI》

那加は、

寝相が悪かった。





今だから改善されているけど‥

その頃の那加は、

かなり寝相が悪かった。





ベッドから転げ落ちる、

というのは毎夜の事で。





那加のベッドのすぐ近くに布団を敷いて寝ていた俺は、

必ずと言っていい程‥

那加の下敷きになっていた。





‥重たい、

金縛りか‥?

と思って目を開けてみると、

那加の寝顔が目と鼻の先で‥。





那加は、

目が覚める度に‥

俺に枕攻撃を仕掛けてきた。





『何してるのよスケベーッ!!』

『!!?』





寝起きは、

最悪だった‥。

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