《MUMEI》

『何で日向が下にいるのよーっ!』





那加は、

自分が寝相が悪い事に全く気付いていなかった。





だから、

いつも俺は怒られてばかりいた訳で‥。





別に俺だって、

好きで那加の下敷きになっていた訳じゃない。





いや、

嫌だった訳でもないけど‥。





『那加、プリン買ってやるから──』

『ほんと?』

『ほんと』

『じゃあ許してあげる』





那加は、

意外とあっさり許してくれたりした。





でも、

また次の日の朝にはまた、

同じ騒動が繰り返されていた訳だけど‥。

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