《MUMEI》

「〜〜〜‥そんなに作られたって食べ切れない」

「じゃあ俺が手伝ってやる」

「ならいいけど──」

「那加が食べたい物、全部作ってやるからな」

「ほんとっ?」

「ぁぁ」

「カレーも作ってくれる?」

「ぁぁ」

「チャーハンも?」

「ぁぁ」

「エビフライも?」

「ぁぁ、何でも作ってやるから」

「約束だよっ、絶対だからねっ?」

「じゃあ、指切りな」

「うんっ」





那加の、

華奢な小指が、

俺の小指にそっと絡んでくる。





「嘘ついたらほんとに針千本飲ますからね?」

「‥ハイ、姫サマ‥」

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