《MUMEI》

〆華は無表情なまま「菊」のカス同士を取札へ加える。



そして細い指先が山札から捲った一枚は…



あろうことか「菊に盃」だった…。



守りの積もりで刈り取った「菊」が、決定的な札を兼松の前に晒す事態に繋がる…。



兼松の赤く充血した眼がギラリと光った…。



『ハハッ…〆華…何をしても裏目だな…?』



兼松は馬鹿笑いを堪え切れない。



その時…



〆華は勝ち誇る兼松の台詞に、軽いデジャヴを覚えた…



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