《MUMEI》

「そうなのか?」

「うん。だから凄いよ、シロ」

「何か照れるなぁ──」

はにかんで笑うその顔が、

どうにも可愛く見えてしょうがない。

「シロ」

「ん?」

「またどっか一緒に行けるといいよね」

「そうだな──どこか行けるといいよな」

「シロはない? 行きたいとこ」

「行きたい所なぁ‥、ぁ」

「?」

「祭りとかどうだ?」

「お祭?」

「花火もやるらしいしさ」

「うん、いいかもね」

「よしっ、じゃあ決まりだな」

先生はかなり意気込んでる。

お祭とか、

結構好きみたい。

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