《MUMEI》

その日は…

萌とは
一切口をきかずに
過ごした。

メールとかも
全部無視して、
放課後は
1人、公園に
来ていた。


"私、
何かしたかな?"


そういう
萌のメールに
またイラつく俺。

萌…

お前、
何なんだ?

俺のこと
ホントは全然
好きじゃねえのか?


何か俺、
バカみてえじゃん。




「…優也くん、
見-つけたっ」




後ろから
聞こえた、
女の声。


萌なんかじゃなくて
やっぱり"莉愛"だった。


莉愛が俺に
抱きついた衝撃で
少し揺れたブランコ。


何だか、
今の俺みたいだった。








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