《MUMEI》

「ば‥ばかっ、何よそれッ」





那加は、

手をバタバタさせて必死に否定する。





「ぁ‥あたしが日向なんか、す‥好きな訳っ‥」





傍からみればバレバレなのに、

それでも那加は譲らない。





「ぁ‥あたしはっ、あったかくて気が利いて忘れっぽいけど一生懸命な人が好みなのッ」





俺も佳代子さんも、

那加が言っている好みの人が俺の事だって、

すぐに分かった。





「何笑ってるのよ2人してーっ!」

「ぃゃ、その──‥」





こんなに元気のいい那加は、

久し振りだ。

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