《MUMEI》

花札で培った勝負師としてのセンスは、いずれのゲームに於いても如何無く発揮され、加奈子は直ぐに猪俣を凌ぐ腕前へと成長を遂げていった。



カジノ・ディーラーという仕事は、加奈子にとって天職だったのかもしれない。



勝つことは当然ながら、客を不愉快にさせること無く、ギリギリの勝ちを演出する才に秀でていた。



どこか影を秘めた加奈子のルックスも手伝い、賭場は連日の盛況を見せた。



加奈子は、この日の当たらない仕事に対し、ある種のやり甲斐を感じ始めていた…。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫