《MUMEI》

「ぃぇっ、それは‥」

「ちゃん付けでもいいですよ?」

「じゃあ‥、千代子ちゃんって呼んでもいいですか?」

「はい、いいですよ〜勿論」

「ふふっ、何だか妹が出来たみたいです」

「妹‥?」

詠子さんには孫が出来たみたいって言われたっけ‥。

「──ぁ、今度はまた違う花火が上がるみたいですよ」

「?」

今度は何だろ──。

「‥!?」

ビクった‥。

てか、

でかっ‥。

地面揺れたかと思った‥。

「凄かったなぁ、今の──」

「一番でっかい奴‥かな‥」

「たぶんな」

その笑顔は、

花火よりも断然眩しく見えた。

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