《MUMEI》

「──ゎ‥っ」

何か、

さっきよりデカくない‥?

「おー、凄い凄い」

「ほんとにでっかかったよね、今の‥」

「だなぁ」

「───────」

「佐原?」

「寝ちゃったんですかね──」

「じゃあ、送ってやらないとだな」

先生がそう言う声が聞こえて、

あたしは先生の背中におぶわれた。

そのまま、

だんだん‥

詠子さん達の話し声も遠のいてく。

‥何話してるんだろう‥?

途切れ途切れに聞こえてくる声は、

何だか楽しげに聞こえた。

でも、

何を喋ってるのかは分かんなかった。

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