《MUMEI》
第一章
一日が始まる瞬間ってのはいつなんだろう?

単純に考えるならそれは時間。時計の針が24時を差したら次の日が始まる。つまりこの時が一日の始まりの時なのだ。

誰がどういう経緯でそう決めたのかは分からない。だがそこには誰もが認めるルールが存在している。

ではそんなルールのなかった太古の人達はどうだっただろうか?
太陽が沈み、また昇ってくる。その日の出と共に一日が始まったと認識していたのではないだろうか。

今とは違うルールが確実に存在していたはずだ。
いやルールとかそういう考えかた自体なかったのかも知れない。

自分の思う考えがルール。そんな素敵な時代だったのかもしれない。

それならこんな考えかたをしていた人もいたのではないだろうか?
起きた時からが一日の始まり。

素敵な考えだとは思うが、残念ながらこの考えかたでは俺は困ることになる。
なぜならその考えでは俺には始まりの瞬間が何度も訪れてしまうのだから。

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