《MUMEI》 和服率高しいよいよ始まった、文化祭。 「何か、和服多くないか?」 前夜祭の運動部対抗の、ダンス発表 ステージで踊るサッカー部は、全員浴衣だった。 「去年和服の空手部・柔道部連合が優勝だったからじゃない? …単純」 志貴は、飽きているようで、欠伸をした。 (これだけ続けば飽きるか…) 和服は、はっぴや胴着も含めれば、これで四連続だった。 しかも、サッカー部の次に控えている女子バスケ部も、浴衣だった。 「かといって、露出度高い衣装は観客受けはいいけど、得点はいまいちだし」 「だよな〜」 上半身裸、短パン一丁で踊る男子バスケ部の厳を見ながら、俺と志貴は苦笑していた。 そんな男子バスケ部の得点は、当然、低かった。 「何でだよ!!」 一番低い得点の校長に詰め寄る厳を、部長と副部長が連行していった。 その様子に、体育館は笑い声に包まれていた。 そして、笑いがおさまったところで… 真打ち 昨年優勝の空手部・柔道部連合登場 「「…」」 (絶対あれ、葛西先輩の趣味じゃないな) 巫子姿で踊る葛西先輩と、部員達を見ながら、俺と志貴は呆然としていた。 前へ |次へ |
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