《MUMEI》

「──日向君?」





廊下を歩いていたら、

佳代子さんが声をかけて来た。





「どうしたの? 元気ないじゃない」

「───────」

「喧嘩しちゃった?」

「ケンカ‥じゃ‥ないんですけど、何か──気まずくなって」

「私で良かったら相談に乗るわよ?」

「ぇ、でも‥」





その途端。





‥お腹が、

鳴った。





「相談の前に、取りあえずお昼食べなくちゃね」

「ハイ‥」





ひとまず、

売店に向かった。





そこでオニギリと野菜ジュースを買って、

ロビーの長椅子に座った。

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