《MUMEI》
ラストイベント
カチッ


「ウギャー!」

「だ、大丈夫よ、柊君」


(懐中電灯消しただけなんだけど…)


それだけでも、柊は恐怖らしい。


(まぁ、いいか…)


俺は、暗闇の中、セリフを言う。


「実は…あるものが無いと…ここから出れないのです」

「「あるもの?」」


(よし)


二人が反応した時点で、懐中電灯をある方向に向ける。


そこにあるのは、一つの箱。


「その中身を一つ、私に下さい。大変脆いので、お気をつけて…」

「お、おお、俺…」

「私が取るから」


(希先輩、男前)


希先輩が、箱を開ける。


「骨…?」

「ギャー!!希、触っちゃダメー!」

「作り物だし」


(お、冷静)


作り物でも、普通は結構躊躇うのに、希先輩は、俺に骨を手渡す。


「ありがとうございます…」


(さて、これは驚くかな?)


俺は、受け取った骨を…


ボリボリ…


「!」

「ゆ、祐也!?」


ゴクン


「あぁ、美味しい…」


ニッコリ


「祐也がお化けになったー! もうダメだー!!」

「え、ちょ」

「ありがとうございました」


俺は、笑顔で二人を見送った。


(よし、終了)

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫