《MUMEI》 夕陽が差し込む、 静かな病室。 「──ひなた」 「?」 「‥ごめん」 「ぇ‥?」 「あたし──日向があたしの為にしてくれてるっていうのは分かってたの。だけど、日向にはあたしに合わせて欲しくない」 「‥ほんとにそれでいいのか‥?」 「‥あたしだって、ケーキとか‥ドーナツとかお腹いっぱい食べたいし‥、サンドイッチとか、ハンバーガーとか、食べたい物沢山あるよ」 「‥じゃあ、何で」 「日向が食べてると、あたしも食べた気分になるから」 「気分‥?」 「だから、ガマンしちゃダメ」 「───────」 そんな事を、 那加が言うなんて思わなかった。 驚かずには、 いられなかった。 前へ |次へ |
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