《MUMEI》

「それで‥また今日も掃除やんの?」

「せっかく用具も新しくなった事だしな」

「こんなに綺麗なんだから‥掃除する必要なくない‥?」

「必要は‥ある‥はずだけど‥なぁ」

「何かだんだん自信なくなってない‥?」

「ま、一応──『恒例』って事でさ」

「めんどいなぁ‥」

「そう言わないでさ、来年にはまた別の教室になるんだし──せめて今の内にさ」

「何か納得行かないんですけど?」

「うーん‥」

先生は、

困ったみたいで‥

あたしにどう納得させようか考え始めた。

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