《MUMEI》

「はい‥!? ってちょっと‥!」

「これで寒くはないだろ?」

「な‥何で後ろから抱き付いてくんの‥?」

「ぃゃ──こう、ブランケットみたいにさ」

「知らないからね‥? 誰かに見られてても‥」

「大丈夫だって」

「──言うと思った」

「ははっ、バレてたか──」

「だって先生、そればっかりいうじゃん」

「そう‥だったか?」

「無自覚っていうのも凄いね‥」

「だろっ?」

「自慢する事かなぁ‥、って‥ちょっと痛い痛いっ」

「ぁ‥悪い」

「そんなにギュッとしなくても逃げないって‥」

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