《MUMEI》 「‥ひまちゃんもう寝ちゃった‥?」 「ぁぁ‥ちょっと前にな」 「‥そっか」 「那加は眠れないのか‥?」 「‥ううん、今寝る」 瞼を閉じたまま、 那加は呟いた。 「おやすみ‥」 「──ぁぁ、おやすみ」 茶色味を帯びた髪を、 そっと撫でてやってから、 俺も目を閉じた。 手を握ったまま── 時計の音が遠のいていく。 ──那加が、 何かを囁いたような気がする‥。 穏やかな声で。 何を言ったのかは分からない。 けど、 たぶんこう言ったんだと思う。 ──大好き=B 前へ |次へ |
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