《MUMEI》 「じゃ──そろそろバス停行くね」 「ぁぁ──もう時間なんだな」 「先生も、こんなとこにいると怪しまれるから教務室戻った方が良くない?」 「うーん‥もう少しいたいんだけどなぁ」 「夕焼け見てたいから?」 「落ち着くんだよな、夕焼け見てるとさ」 先生は、 フェンスに凭れて‥ 眩しそうに夕空を見上げてる。 その後ろ姿が、 何だか凄くカッコ良く見えた。 「あれ、行かなくていいのか?」 「‥ぃ‥今行くから」 ほんとは、 一緒に夕焼けを見てたいんだけど。 でも──‥ 帰れなくなるとヤバいから行かなきゃな‥。 前へ |次へ |
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