《MUMEI》 けど、 あの高校に、 教師として戻った時。 あいつに、 一目惚れした。 不思議と、 初めから好きだったような気がした。 あの人に、 似てたからかも知れない。 勿論、 それだけじゃなかったけど。 今年になって、 あいつのクラスの担任を任されて── 俺は本当に嬉しかった。 「お兄ちゃん?」 「ん」 「良かったよね──いい彼女が見つかって」 「詩織もだろ?」 「ゎ、私は‥」 照れて、 俯いた詩織。 前へ |次へ |
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