《MUMEI》

「もぉ‥つまんなーいっ!」

「なっ‥」





那加は、

ついにトランプをばらまいた。





サイドテーブルを挟んで向いに座っていた俺は、

ビックリして椅子ごとひっくり返りそうになった。





「那加‥そんなにキレなくても‥」

「キレてないもんっ」

「──────‥」





どこまで俺を惑わせるんだ‥?





「何で日向ばっかり勝つのよ」

「それは‥その‥、だから‥」

「ふんっ、もういいもん」

「姫サマ‥」





呼び掛けても、

何も答えてくれない。





──それどころか。





那加は、

ハムスター‥

ひまわりと遊びだした。

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