《MUMEI》

那加を驚かせたのは、

又してもひまわりだった。





「那加、ひまケージに入れていいか?」

「うん──いいけど」





那加は、

何だか上せたみたいになっている。





「‥見てないわよね‥?」

「ぇ」

「さっき背中からひまちゃん取った時」

「‥ぁぁ」





まだ心配してたのか‥。





「──信用しろよ」

「だッ‥誰も信用してないなんて言ってないもん‥」





ベッドの上で膝を抱えたまま、

那加は顔をうずめている。





「──ぁ」





ふと顔を上げて、

那加は時計を見た。

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