《MUMEI》

「まだなの‥?」

「もうちょっと‥」

「時間かかり過ぎ」

「スイマセン‥」





まだ‥

半分位しか編めてない。





‥しかも、

那加の髪は長い。





腰の辺り位まである。





それだけの長さの髪を、

三つ編みにするとなると‥

俺的には、

かなり大変だったりする。





「ねぇ、ひなた」

「‥?」

「今日がお休みの日で良かった」

「一緒にいられるもんな」

「──去年まではずっと平日だったらつまんなかったけど、今年はちょっと楽しいかも」





俺の目の前で、

ニッコリ笑った那加。





何だか、

天使みたいに見えた。

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