《MUMEI》

「ぁぁ。だから──‥学校が、みんなが楽しいって思える場所にしたいな、って」

「みんなが?」

コクリ、

と先生は頷く。

「俺──ここ好きだからさ。生徒も、先生も、みんなが楽しいって思えるような場所に、ここがなったらいいなって」

「──じゃあ、あたしも手伝うよ」

「お前も?」

「あたしも、この学校好きだし──」

「じゃあ宜しくなっ」

「あたしが先生になるまで、辞めたりしないでよ?」

「大丈夫だって、もうあんな事思ったりしないからさ」

「ほんとに?」

「ぁぁ、嘘はつかない」

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