《MUMEI》 新年年明け早々、 俺たちは行動にでた なぜならば、 仕事が始まれば、おのずと、俺の居場所を捕まれてしまうからだ プロの尾行を捲き続けるのは至難の業だし、 会社に顔を出さない訳にもいかない… 用賀の隠れ家は、誰にも知られてないし、 しばらくは、こちらの動きがバレずに済むはずだ 美樹を、用意してあった、フルスモークのエスティマに乗せ、走りだした 美樹の実家の周りを何周か走った 不審な車や人は居ないようだ 玄関先に車を停め 美樹の案内で実家に上がり込む… 元旦 AM5:00 辺りは静まり返っている 拍子抜けした… 母親は居なく、真樹は、ぐでんぐでんに酔って、リビングで寝ていた… 帰ってきて、直ぐに、寝込んだのか …服を着たまま… 電気も付けっ放しで… 頬を叩いても、起きない… 俺は、美樹と、酔っ払った真樹をエスティマに運び込んだ 真樹が寝ていたリビングにあった、 真樹のカバンを取りに戻り、 家の中を、簡単に見回した… 違和感を感じた 生活感がないというか… 鏡餅も、何もない… 正月だというのに、… 車に戻ると、美樹が、真樹に手枷、足枷、猿轡を終えた所だった 雅治「念のため、目隠しもしておけ」 美樹「はい」 俺は車を走らせる前に、 ECMをONにした 携帯電話の電波をジャミングする、機械だ 車の電気で動いてるから、時間を気にせず使える 携帯用もあるが、1時間ちょっとしか、バッテリーが保たないのが難点だ 真樹を用賀のマンションに運び込み、 酔いが醒めるのを待つ事にした その間に、真樹のカバンの中をチェックする 化粧道具… 生理用品… 財布……現金30万… 美樹「こんなに持ち歩くなんて…」 雅治「変か?」 美樹「うん、そういうタイプじゃないよ、真樹は…」 携帯電話… 着信、発信とも、履歴が無い 消されてるのか?… アドレス……普通だな… メールも発着無し… 若い娘が電話もメールもしないわけがない 誰かが消したと考えるのが普通だが… 真樹、本人がやったのか? それとも… 美樹「しかし、酒臭いわねぇ」 雅治「真樹は酒強いのか?」 美樹「強くはないかなぁ…」 雅治「…母親は何処へ…」 美樹「…男が出来たらしいからね…」 雅治「男?…いつ頃の話しだ?」 美樹「ひと月ぐらい前に聞いたんだけど…」 雅治「誰から?」 美樹「真樹よ」 雅治「……」 前へ |次へ |
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