《MUMEI》

先生は、

あたしに向き直ると‥

ジッ、

と目を見てきた。

「心配かけて‥悪かった」

「別に‥、ていうか謝んなくていいし‥」

「怒ったりしてないのか‥?」

「怒る理由ないもん」

「──────」

「?」

「──ふはっ」

「ぇ」

何で笑う‥?

「いや‥悪い悪い‥。何か、前俺が言ったのと同じような事言ってるなぁと思って──」

「そうだっけ‥」

「ぁぁ」

「──ねぇ、閉会式出られる?」

「ぇ、もうそんな時間なのか‥!?」

「うん。だって先生──4時間位ずっと寝てたんだから」

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