《MUMEI》

──那加にジュースを頼まれたから、

ついでに調理室に立ち寄った。





「あの‥」

「ええ、出来てるわ。──ほらっ」

「ぅゎ‥」





俺が描いた絵と瓜二つだ。





「凄い‥」

「那加ちゃんにピッタリ、って感じよね」

「那加に‥ピッタリ‥?」

「ええ。だから那加ちゃん喜んでくれるわ、絶対」

「───────」





少し不安だけど‥

大丈夫だろう。





「ありがとうございました、作って下さって──」

「ふふっ、それが仕事だもの」

「───────」

「さ、榛野君は那加ちゃんの所に戻ってあげて」

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